コリヤナギを植えよう~工芸作物の復活

さとやま農学校

こんにちは。

神奈川・相模原の里山で自然農を営む「すどう農園」です。

コリヤナギは、柳行李になるヤナギの仲間です。

ヤナギは、カゴ編みなどの工芸作物として世界中で使われています。

しなやかで勁(つよ)いことから生態系を重視した護岸の素材にもなります。

隙間に魚が産卵できたり、カエルや昆虫の棲み処にもなる

日向で良く茂ることから、今後の猛暑に備えた日陰を作ってくれます。

「柳に風」の例えもあるように台風にも強い。

鳥獣の被害がほぼない。

こうした理由から「すどう農園」でも、少しづつコリヤナギを植えています。

挿し木でも増やしやすい。

コリヤナギについて書いた「すどう農園」のブログをご覧になった画材業者さんから、お問合せを頂きました。デッサンに使う木炭の素材としてコリヤナギを欲しいとのことです。

冒頭の写真は、その業者さんが送付してくださったヤナギのサンプル。
(本は、法政大学出版会の「ものづくりと文化史」シリーズの一冊。このシリーズは全巻を揃えたいですね。とても無理だけど)

コリヤナギは、写真のように皮を剥いて乾燥させてから炭に焼くのだそうです。

自然素材の木炭は、コリヤナギ以外にも数種類の植物でつくるそうですが、柔らかくて色合いも良いから、工業製品のコンテより、ずっと良いのだそうです。

これまでは中国から輸入していたものが、値上がりで割高になったために、国産の生産者を探していると・・・なるほど。

中国の農産物が高くて買えない時代になったのですね。

でも、これは良いことではないでしょうか?

一時素材は海外の安いものを輸入して賄えば良いという時代はオシマイ。

いまや「日本にないものは外国にもない」と認識を改めるべき時代になりました。

あるものを探そう。

なければつくる。育てる。

ただし、そうはいっても、コリヤナギばっかり植えない事。
「ヤナギで地域おこし」などと変なことは考えずに、少しづつ色々と無理なく。
それが本来の里山・多様性こそが持続可能への道です。

「ヤナギもあるよ」くらいの感じで、皆さんも色々と植えてください。増やしてください。

そのためにも、もっと里山に人が来て欲しい。

かつての日本の「衣食住&水&エネルギー」のほとんどを賄っていたのが里山なのです。

色々なものを育てる・つくる・つながる「さとやま業」を色々な人が少しづつ、里山で多様に進めて欲しいと思うのです。

さて今日は冷たい雨で、関東には久しぶりのお湿り。雪にならずに一安心です。
あと一週間もすると寒さも和らいで、緑が潤ってくるでしょうか。

そしてそのあとは空がぐるぐると動き出します。
空を仰いで空を拝んで、大地を踏んで、今日も明日も。

自然農のお試し体験&農学校の説明会、4月まで開催します

都会だけが生きる場所ではありません。
というか、むしろ都会は生きづらい。
そう思って私は30年前に東京から里山に出てきました。
だから、多くの人が抱える「生きづらさ」は他人事ではないのです。

別の生き方へのヒントを里山で感じてみませんか?
同じような想いを抱えた方々とのつながりもできます。

自然農を学ぶ・さとやま農学校は、そういう面もあります。
まずは現場に一度、おいでください。
半日だけの体験です。お気軽にどうぞ。

自然農を学ぶ・さとやま農学校は、4月以降もお申し込みできます。

タイトルとURLをコピーしました