こんにちは。
神奈川・相模原の里山(相模湖)で自然農を営む「すどう農園」です。
近年の温暖化で、かつては無理だった熱帯系の作物・とりわけ栄養成長で育つものがだいぶ栽培されるようになってきましたね。
商業ベースで栽培されるものもあれば、自宅の観賞用のミニプランツとして育つものもあり、
色々と品種も寒さに強いものなどが出てきたようです。
すどう農園もかつては、とにかく珍しいものが好きで、あれこれと試しては失敗を繰り返しました。ずいぶんお金を使ったものですが、やらないと気が済まない性分なもので、それは仕方がない。
おかげさまで、ずいぶん色々なことを学びました。
最近は野菜はほとんど自家採種ということもあり、どちらかというと花木類に興味が向いています。
いまの生物の多様性の激減は人類にとっても大変なことなので、人間が食べるものばかり作らずに、昆虫や鳥や、微生物や、つまり色々なイノチが共存できる場にしようと思っています。
パーマカルチャーなども本来そういうものなのでしょうが「食べられる森づくり」というのは、たいていは果樹がメインであったりします。ちょっと人間中心になってないか?
もっと植生はヒトの食べるものにこだわらず、多様であって欲しいと思います。
というわけで、今年はだいぶバナナの株も増えたので、この株をハウスから出して露地で増やしていこうと思います。実が付くかどうかは分かりませんが、成長が非常に速いので、木陰を作るには有利です。これからの畑に木陰は必須ですから。
ちなみに、バナナは樹木ではなくて草です。

これは5月の状態。
昨年の株から元気に葉を伸ばしてきました

7月、青々と

これも


同じころの花から実がつきました


こんな風に次々と実をつけるのですが・・・
これは未熟で辛い。食えません。
思うに水が足りなかったのでしょう。

11月、こんな風に「吸枝」と呼ばれる部分・英語でsuckerが株元から伸びてきました。
サトイモみたいですね。
ところが。

その後の急な冷え込みでアウト。
無残なり


最後は、こうして株を掘り上げました。
今年は露地に植えなおしますが、雨をたっぷり秋に浴びたら実も熟すかもしれません。
実がつかなくても良いのです。
そよそよと葉を茂らせてくれるだけでも御の字。
何しろ草なので、厄介に増えてしまうことはないです。
木陰を作ってくれる仲間として、10年前は考えられなかったバナナが活躍するかな。
まあ本土にも、布芭蕉というバナナの仲間がありますから、それを考えてみれば不思議ではないか。
とにかく今年の課題の大きな柱は、気候変動で減りつつある鳥や虫が一緒に育つ農の場を作ることです。そのためにも木陰や石や朽木が必要です。
そうなってくるとやはりパーマカルチャーのようなデザインもより一層大事になってきますね。
さとやま農学校の卒業生を中心としたワークショップもまた新規に始まりますが、そうした視点を取り入れていくことになると思います。こちらも誓ういつに告知します。どうぞお楽しみに。
さとやま農学校は随時入学できるようになりました。
これまでは3月にスタートしていた本講座ですが、4月以降も随時入学できるようになりました。
できれば3月の実習スタートからしていただくのが良いのですが、お仕事によっては年度の切り替えがいそがしいこともおありでしょう。あるいは「たまたま5月に農学校を知った」という方々もいらっしゃるので、随時入学できる形にしました。ただし人数が多い場合には、その限りではありませんのでHPでチェックもしくはお問合せください。
その場合でも、できるだけ事前に現地に来ていただくことをお勧めします。
どうぞ「自然農のお試し体験&説明会」においでください。