能登地震によるゲノム編集の養殖場の事故

日経バイオテクから。

ゲノム編集による水産物の品種改良と養殖を手掛けるリージョナルフィッシュ(京都市、梅川忠典代表取締役社長)は、富山県内に同社が設けた養殖場が半壊しました。

https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/news/p1/24/01/04/11477/…

養殖されていた魚が海洋に逃げて交雑する可能性は、どうなのでしょうか?

これはまるで原子力発電所の事故と同じパターンですね。

このように、先端技術の本質・問題は通底しているのです。

・先端のことは一部の専門家にしか分からない。

・専門家は一部のことしか分からない(アメリカでの戦時中の原水爆の開発から変わらず)

・技術の成果が閉鎖系の外に出た場合、回収のしようがない
→これは例えば金融工学で作られた不良債権のときもそうでした。かつてアメリカで大問題になったサブプライムローンなど覚えておいででしょうか?低所得者でも家が建てられるようにという名目で住宅ローンの債権を証券化して市場に売るというスキームができたのですが、そもそも返済能力のない人たちの「貸し証文」みたいなものですから、いわば不良債権が市場に広まって信用不安に結びつき、大変な事態になったわけです。影響は世界じゅうに及びました。
あるいは原発事故の放射性物質にも不良債権にも、色がついているわけではない。どこまでも広がっていくわけですが、今回のゲノム編集の魚の交雑がどうなるのか、まったく見えていない現状です。最悪の事態が起きても誰も責任を取ることはないでしょう。

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科学技術は、ひとたび間違えれば社会全体の命運を左右します。いまや国境を越えて動きだした技術を制御するべき政府に国土を守るという意思はない。農水省にしても、ひたすら最先端技術にくっついて省益・権益を増やすことばかりなのでしょう。

遺伝子組み換えやゲノム編集、放射線育種など、食と科学技術を巡る問題については2月からカフェスローで連続講座をします。詳しい内容は近日中にお伝えします。

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