
こんにちは。
神奈川・相模原の里山(相模湖)で自然農を営む「すどう農園」です。

「自然農を学ぶ・さとやま農学校」も今年は最終週を迎えました。
写真は、種取り用のニンジンの母本選抜です。
沢山生えているニンジンの中からタネを取る親(母本)を選ぶ作業。
以前のブログでもお伝えしたように、今年は梅雨がほとんどなかったために6月下旬から7月にかけて蒔いたニンジンが無残な発芽率でした。何年もこの畑で種取りをしているタネですら、です。
そのため、改めて「黒田五寸」のタネを購入し、9月上旬に蒔きました。
それらが生えそろってきたので、その一部を母本選抜して、来年のタネ採りに向けます。
ここで急がずとも、春になってから母本を選んでもいいのですが、今の受講生さんたちの多くが2月で修了されてしまうので、その前に一部、ニンジンを選びました。

まだ小さいニンジンですが、意外と抜くのは手ごわい。
力任せだと、地上部の茎葉だけ切れてしまうこともあります。
一斉に掘り上げるならスコップで一瞬ですが、あくまでも種取り用のニンジンを選んで抜くということですから、皆さんに手でつかんで抜く作業をやっていただきます。これは毎年の恒例。

来年の母本に選んだ個体は、本来は、その場所から移動させないほうが良いのですが、同じ場所で春のニンジンをつくる都合もあって、申し訳ないが移動してもらいました。引っこ抜かれたダメージで根が傷んでいるので、植え付けの時はたっぷり水をあげ、首元にはしっかり草をかぶせます。
いったん地上部の茎葉は枯れますが、3月になればまたグンと新しい葉が立ち上がってきます。
これは畑の嬉しい春の兆しですね。
6月には蕾をつけてニンジンの花が咲き、それから7月にタネ採り。
こうして季節を巡っていると、まったく一年があっという間です。
でも、季節に乗っている忙しさというのは、あくまでも自然なリズムなので、心地よいものです。
そこが人間の決めた締め切りだのなんだのというリズム(とは言わないか??)と全く違うところですね。きっと春先のミツバチなども「ああ、忙しい忙しい」とつぶやきながら花を巡るのでしょうけれど、それは楽しいつぶやきなのだろうと、なんだか「不思議の国のアリス」を思い出します。
下の動画は昨年の7月5日に撮影しました。

