レタスの種取りと固定種キュウリの共育て

さとやま農学校
自然栽培のレタス@さとやま農学校

こんにちは。
神奈川・相模原の里山(相模湖)で自然栽培を営む「すどう農園」です。
自然栽培の基本は、自然界の循環を大事にすることです。
種取りは、まさに自然の命の循環そのものですから、とても大事です。
自分の畑で育てたものを収穫し、元気な個体から種をつなぐということが自然栽培の基本です。
もちろん、すべての種取りをするのは難しいことです。特にアブラナ科のものは違う品種の間でも交雑しますから、色々な品種を育てている場合には維持しきれません。かつては地域ごとに「野沢菜」や「カツオ菜」「たか菜」といった具合に在来の品種が分かれていたものを、今は一緒にあれもこれも育ててしまう時代ですから、便利な反面、種取りが難しくなるわけです。ただし、交雑がいけない事かというと、そう言い切ることはできません。違った品種の交雑によって、また多様な子孫が生まれてきます。その中から美味しいものを選んで種を採っていけば、それはやがて「我が家ならではの野菜」これを英語ではエアルーム品種と言います。すなわち「お宝」としての種になるわけです。タネも、大事に美味しものを育てていけば、かけがえのない家宝になるのです。

無農薬・無肥料栽培のレタス@さとやま農学校https://www.sudofarm.net/satoyama-organic/

自然栽培を学ぶ農業体験・さとやま農学校」ではレタスも育てています。

レタスはアブラナ科ではなくてキク科です。菜の花が咲く代わりに、上の写真のような花が咲きます。同じキク科のタンポポを細くしたような形ですね。梅雨の頃にこうして綿毛を備えます。夕方になると花を納める様子もタンポポみたいです。「さとやま農学校」で育てているレタスは、結球しないタイプのリーフレタスです。いくつかの品種を作っているので、花のタイプもそれぞれ個性があって可愛いです。レタスはどれも地方の在来種ではないので、むしろお互いに交雑してバラエティーを出してくれたら愉しいと思っています。レタスは高温多湿が苦手なので、こうしてハウスの中でタネを採ります。

自然農法でレタスを栽培@さとやま農学校https://www.sudofarm.net/satoyama-organic/

固定種キュウリ「四葉(スーヨウ)」の共育て

固定種キュウリ「四葉(スーヨウ)」のプランターで無農薬栽培@さとやま農学校https://www.sudofarm.net/satoyama-organic/

固定種のキュウリ「四葉(スーヨウ)」は、十年以上前から種取りを続けてきました。
今ではすっかり農園に馴染んで、任せて安心という感じですが、それでも昨年の7月の日照りでは苦みのあるキュウリが一部、でてしまいました。キュウリは、とりわけ自然栽培の場合表土に近いところを根が浅く伸びていくので、極端な水不足になると、その浅さが裏目に出ます。プランター栽培ならば水やりもできますが、露地栽培のキュウリは、ここをどう克服するかが今後の夏に向けたポイントです。
下の写真は、プランターが3つ並んでいます。左は苗を育ててプランターに植えたもの。右の二つは、自家採種下キュウリの種を10粒以上バラマキして、競い合わせて育てたものです。いわゆる「共育て」といいます。こうして強い個体が生き残ります。

ひとつ抜きんでたキュウリは、すっかり葉も厚く大きくなりました。ここまで来るとウリハムシなどの虫も怖くありません。家庭菜園にもお勧めです。ただし、あくまでも自家採種の種です。市販の種で同じことをしても最初の年はこんなに強くはなりません。何年かかけて種を育てるわけです。

種取りを学べる「さとやま農学校」の見学会があります

自然栽培で固定種の野菜の種取りも学べるのが「さとやま農学校」です。

まずは様子を見てみたい方には「さとやま農学校の見学会」が6月からあります。
そして秋からは毎年好評の「さとやま農学校ショートコース」があります。
全く初心者の方でも、ゆっくり学べます。

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