里山の自然農体験・炭焼きと地ごしらえ

自然農&里山暮らし

こんにちは。
神奈川の里山(相模湖)で自然農を営む「すどう農園」です。

里山を体験するイベント「里山の自然農体験」で、炭焼きをはじめました。
すどう農園の果樹園の剪定枝を使って炭にします。
方式はシンプルな「伏せ焼き」です。
穴を掘って薪に火をつけ、段々と土をかけて酸欠状態にして蒸らし、
炭にするという非常に原始的な方法です。
でも、炭窯を造る必要もありません。

むしろこの方式は、ふだん火に触れることのない人にとっては、土に触れることもできて、良い体験と言えます。


とにかく初めに、ガッツリ火を焚いて物凄い高温の場を作ります。
かといって、火が強すぎると薪は燃え尽きてしまいます。
「モキ式炭焼き器」などは、金属板の反射で高温を作り出すのですが、ここでは金属板は使わないので、そこまでの高温にはなりにくいです。なので、もしも石などがあれば周囲に巡らすと良いでしょう。こうしてできた熱のチカラと、火の勢いで薪を蒸らしていく。
火は生かさず、殺さず、です。
だんだん煙の色やニオイが替わってくる様子を感じながら土をかけていきます。
上の写真は、ほぼ終わりの頃です。

そうして翌々日に掘り出した炭。
太いものは生焼けのものもありますが、これはこれで畑の地ごしらえに使えますので、問題ありません。その点でも伏せ焼きは畑の炭焼きには最適ですね。大地の再生でも大量に炭を使いますが、やはりこのようにしてたっぷりと周囲の薪を炭にして大地に還していきます。

これは細かい炭、苗土にも使える優れものです。
農園で焼く炭はあくまでも土に還していくものなので、燃料としては使いません。
燃料は、あくまでも薪です。炭というものは都市部でこそ燃料として使われますが、農村では燃料に炭を使う必要はないのです。だからこうした細かい炭も「くず炭」とは呼びません。

このように来年の野菜作りに向けて畝を掘り、落ち葉や枝や炭を混ぜて踏込み、土を準備します。これは伝統的な農業作法で、地域で呼び名は変わりますが「刈り敷き」などと言います。
この辺りでは、かつては川の土手の草を刈って大八車に積み込み、こうして踏み込んだらしいです。土手の草というのは山から流れてきた落ち葉や腐植などの栄養をたっぷり吸った豊かなもの。つまり山の幸が畑に循環していたわけですね。

「里山の自然農体験」は、この先2025年の2月頃まで続きます。
内容は、炭焼きもありますが、それ以外にも炉辺づくりや果樹の剪定など多様です。毎日色々なsっ行があるのが里山暮らしの魅力なのですが、その一部を体験していただけます。5名以下の少数限定の開催です。アットホームにのんびりと里山の空気を味わってください。

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