自然農を学ぶ畑・2025年6月の諸相

無農薬・無肥料栽培のキャベツ@さとやま農学校

こんにちは。

神奈川・相模原の里山(相模湖)で自然農を営む「すどう農園」です。

今年は寒暖差は大きいけれど、梅雨入り前から雨が降ってくれるので、畑にとってはありがたいです。
歳によってはカラカラの梅雨もありますね。一昨年は本当に雨が少なくてキュウリも可哀そうでした。なので、やはり6月は雨の季節であって欲しいと思います。
それに、畑の雨はジメジメしません。むしろ爽やか。

SNSをみれば、全国各地のお仲間の田植えや畑の様子が目白押し。
嬉しくなりますね。
いっぽうで、同じ相模原で自然農を実践しておられた小川誠さんが逝去されました。
近年は稲の多年草栽培で大きなお仕事をされて全国を飛びあるく日々だったようです。
すどう農園も、一方ならぬお世話になりました。
謹んでご冥福をお祈りします。

非常に慌ただしい季節なので、とりあえず近況の写真をアップします。
本当は一枚ごとにブログを投稿したいほど、想いが詰まっているのですが、
色々な植物の話もしたいので今年は「さとやま御膳」などの機会も取り入れています。
幸いなことに、いつも「さとやま農学校」でランチをつくってくれている黒ちゃんたちが、お向かいの古民家をセカンドハウスとして借りてくれたので、雨の時でも夜でも、室内で集まれるようになりました。感謝です。

九条株ネギのタネを採る@さとやま農学校
https://www.sudofarm.net/satoyama-organic/

ネギ坊主は、美味しい。
ご存じない方も多いですが、もっと小さくて膜が破けない頃のネギ坊主をハサミで切って集めます。
お味噌汁でも天ぷらでも、炒めても何でもよし。食感が愉しい。

そしてもちろん、タネも採ります。
九条ネギは基本的に株ネギなので、種取りせずとも株が増えていきます。
その意味では楽ですし、親の形質がそのまま伝わっていくのですが、種取りも覚えておくといいですね。ちなみにネギのタネは、春秋の彼岸過ぎに蒔きます。急いで寒いうちから蒔くと、春先の寒の戻りで花が咲いてしまうこともあります。

ニンジンの自家採種は10年以上続けています
https://www.sudofarm.net/satoyama-organic/

ニンジンの種取りに向けて、だいぶ大詰めになってきました。
ご覧のようにドーム状の花の集まりが伸びてきて、虫たちも喜んで集うサロンになります。

頂部の大きなドームを選ぶ場合と、頂部のドームを切って、脇に強く伸びたものを選び取る場合があります。どちらが正しいということでなくて、頂部に優先して流れるエネルギー(成長ホルモン)をどう扱うか、ということです。頂部を切れば、その分脇にホルモンが分配されて、全体的な伸び方も変わってくるのは他の果樹でも野菜でも同様です。

切り戻す位置やタイミングで、そのあとのリアクションも変わってきます。そんな対話ができるのも植物ならではですね。

このニンジン「黒田五寸」は、十年以上にわたって無農薬・無肥料で種取りをしています。昨年の猛暑でも元気に育ってくれたニンジンたちです。今年も全幅の信頼のもとで畑に蒔きます。

種苗法がまたもや改訂されようとしている昨今。皆さんも自給菜園やプランターでニンジンを自家採種をしていきましょう。自家採種は、日本国憲法に謳われる「幸福を追求する権利」のひとつです。

津久井在来大豆・2024年のもの@さとやま農学校

毎度おなじみ、津久井在来大豆です。
昨年は、前半こそ育ちが良かったのですが、猛暑故、途中でチカラつきました。
同じように津久井在来を育てる皆さんも、それぞれに苦労されたご様子です。
それで今年は一転して「土中緑化」と「摘心断根」を実践していきます。
これはなかなか手間のかかることでもあるのですが、自給の大豆づくりは、そんなに大きな面積を必要としません。だからこそ、ひと手間駆けて、確実に収穫していきたいものです。
津久井在来大豆の話は、またこまめにアップしていきますが、詳しく知りたい方は農学校でご一緒に津久井在来大豆も作りましょう。

こちらは市販のズッキーニのタネから育てました。
なるべく小さめのうちに収穫して株を疲れさせないよう、回転していきます。
農学校のランチにて、軽く蒸して塩だけで美味しくいただきました。

シュンギクの花。
同じキク科のマーガレットみたいです。
段々枯れあがってきたら種を取りますが、梅雨入りの頃が多いので晴れた日を選んで種を取り、その後も乾燥させます。

トマトのプランター栽培。
元気です。
さとやま農学校は自然農を繰り返すことで、かなり土が肥沃になっているため、逆にトマトが暴れやすい。むしろこのようなプランターで抑え気味に育てた方が茎葉が育ちすぎることもなく、実に栄養が行くという考えもあります。トマトは本当に人それぞれの育て方があるので、まずは基本を見ていきます

パクチーの花。
ニンジンと同じセリ科です。
美味しい。
こんな楽しみも自家菜園ならでは。

キャベツの花も咲きだしました。
固定種のキャベツというと「サクセション」や「富士早生」などがスタンダードですね。
外国の品種ならもっと色々ありますが、真夏の暑い時期に種まきから苗を作るのが難しくなりました。
それで「さとやま農学校」では、いまから種を蒔いています。その様子は次回のブログにて。

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