
こんにちは。
神奈川・相模原の里山(相模湖)で自然農を営む「すどう農園」です。
「自給の自然農を学ぶ・さとやま農学校」の皆さんと育てているブロッコリーがだいぶ大きくなってきました。いうまでもなく、ブロッコリの頂部は蕾の集まりです。これが今月の終わりごろになれば花を咲かせ始めます。しかし最新の品種(交配品種)ほど、この花がなかなか咲かないようになっています。
というのも、ブロッコリーは、花が咲いてしまうと野菜としての商品価値がなくなります。なので、できる限り花が咲きにくいことが大事なのですね、これを業界用語で「棚持ちが良い」といいます。
しかし、本来は、ツボミは花を咲かせるのが仕事ですから、花が咲きにくいように改良(?)するというのも変な話です。当然のことながら、可食部は硬い。
ちなみにブロッコリーのタネは、日本の種苗メーカーによる世界シェアが7割くらいを占めるそうです。もともとアブラナ科の野菜のタネは日本の種苗メーカーが強いらしいのですが、つまり世界中のブロッコリーは、非常に寡占状態が進んでいるというわけですね。
上の写真でご覧のように、まったく無農薬栽培のブロッコリーですが、虫食いもほとんどなく、元気なものです。昨日も畑でじいっと眺めていたのですが、この時期はモンシロチョウが無数に飛び交うのですが、ブロッコリーにはほとんど寄り付きません。葉っぱを一枚一枚めくってもモンシロチョウの幼虫である青虫がいない。
強さの原因は苗の育て方にあります。
このブロッコリーのタネを蒔いたのが昨年の10月、そこから水だけでじいっと苗を育てました。
お正月の頃には茎葉が紅葉の色になります。アントシアニンの色素ですね。
冬になると気の葉が紅葉して、やがて枯れ落ちるのと同じ現象です。
枯れて死ぬわけではなくて、これでブロッコリーの苗に耐性がついて強くなります。
春にようやく畑にリリース。
無肥料・無農薬でもこうして元気に育ったのが今のブロッコリーです。

ブロッコリーの合間に育ったレタスは収穫し、ブロッコリーの後に備えて次の野菜を仕込んでいきます。
ここはポリマルチをしていないので、草を取りながらその草を敷いて、すぐまた次の野菜を準備できます。これが自然農の愉しいところです。土そのものが生きて醗酵しているので、ここでのポリマルチは不要です。
「自給を学ぶ・さとやま農学校」は、こうして小さな力で無理なく自給できる方法を学びます。
6月だけ講座の様子を見学できます。
9月から始まる秋のショートコースも含めて参加を検討している方、どうぞおいでください。
作業はありませんが、見学していただきながら質問など承ります。
詳細とお申し込みは、下のページからどうぞ。