ニンジンの自然栽培・自家採種2024

さとやま農学校
固定種ニンジンの自然栽培を学ぶ@さとやま農学校https://www.sudofarm.net/satoyama-organic/

こんにちは。

神奈川の里山(相模湖)で自然栽培を営む「すどう農園」です。

梅雨がしっかり降ってニンジンがきれいに発芽してくれました。
ずっと向こうまで40mgあに列。結構な量です。
ニンジンは発芽が勝負です。きっちりそろえて発芽させるために、しっかり裸足で踏みつけて、種を蒔き、また踏みつける。乾燥防止に燻炭や刈草で覆ってあげる。それが基本。
昨年の7月は全国的な日照りでした。
全国の農家さんは、コメも果樹も野菜も畜産もそれぞれに大変な想いをしました。
でも、あれほどの悲鳴がどれだけ都会の皆さんに届いているか?
私たちが思っているほど、暑さが体として共有されていないのではないかとさえ思えます。
都会の皆さんと何気ない話の合間に想うのは、私たち現場仕事(農業だけでなく)と、室内でずっと働いている人との体感の違いです。エアコンの聞いた室内でリモートワークをしている方から「今年の夏はやっぱり暑いのでしょうか?」などと真剣に訊かれました。外気にあたることがほとんどないので、実際のところ、よく分からないということでした。なるほど、と思います。
五感で世界を感じてください、と「さとやま農学校」の皆さんにいつも言っているのは、普段の暑さもよく分からないような人ほど、感じて欲しいことが畑には沢山あるからです。たとえば同じ地面の温度でも、農道の砂利道と剥き出しの土と草むらの下、森の下ではかなり違います。その違いを、理屈以前に感じて欲しいと思います。「考える前に感じる」ということです。

固定種ニンジンの自然栽培を学ぶ@さとやま農学校https://www.sudofarm.net/satoyama-organic/

上の写真はニンジンの間引きの様子。2024年7月17日。
ニンジンに限らず自家採種のタネを蒔くときは、やや多めに蒔きます。そして育ちの良いものを残していきます。さらに冬の収穫の時に、良い親を選んで(これはいくつか見るべきポイントがあります)、来年につなぐわけです。
間引きは、2回か3回に分けて行います。
ニンジンはセリ科つまり「競り合って育つ」ので、ほどほどに葉が触れ合う程度に仲間がいて欲しい。これは他のアブラナ科などでもそうですが、段々と間引いて元気な個体を残していきます。

これは昨年2023年の8月5日の状態。
見事にスッカラカンですね。本当に発芽が厳しかったのです。
このときは、どうしようかと天を仰ぎました。

固定種ニンジンの自然栽培を学ぶ@さとやま農学校https://www.sudofarm.net/satoyama-organic/

さらに同じく2023年の8月25日、何度か種まきを繰り返すうちに、雨も降って発芽しました。
ムラはありましたが、みんなで美味しいニンジンを収穫することができ、種も取れたわけです。

さて今年も実質、梅雨が明けたとみていいでしょう。
空振りを恐れてか気象庁は宣言を保留していますが、それは放っておいて、既に夏です。
あと二か月もすれば、秋野菜の本格的な作付けが始まります。
昼間は暑くても、日射時間は確実に短くなるので、のんびりしているわけにはいかないし、そのためにブロッコリーや白菜などは準備を始めています。その様子を次回のブログでご紹介します。

9月からの「さとやま農学校・秋のショートコース」は火曜コース、土曜コース共に残り5名様となりました。お申し込みをされた方は本講座の皆さんと共通の「農学校のノオト」という資料のページをオンラインでご覧いただけます。土とは何か?といった基本的な事柄から、ただいま進行中の真夏での育苗など、自給に必要な項目を網羅しています。




「まずはいちど、農学校の様子を見てみたい」という方には「現地の見学会」もあります。
本講座の様子と農園をスタッフがご案内します。同じ気持ちを持った受講生の皆さんからも話を聞くことができます。まずは一度、お試しください。

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