イノシシ対策のネット補強
こんにちは。
神奈川・相模原の里山で自然農を営む「すどう農園」です。
あっという間に時間の過ぎる5月。
季節に追われて翻弄されて、気が付けばもう下旬ではないかと焦るのはいつものパターンです。ブログの更新も滞ってしまって、今回もまた一連の写真をラッシュでアップします。
このところ、イノシシが執拗な攻撃をしてくるようになり(その原因はまたのちに書きます)、今まで張っていた硬質プラスティックの鳥獣害対策ネットが噛み切られてしまいました。こんなことは今までなかったのですが「動物は学習する」という当たり前のことをいまさらながらに「学習」しました。
「さとやま農学校」を終えての放課後作業は、有志の受講生さんたちと一緒に補強のやり直しです。
ネットの際に溝を掘ってトタン板を埋め込みます。トタンは噛み切れないのと、イノシシの目線を遮る効果があります。イノシシはネットも飛び越えると言いますし、それはそうなのですが、専門家のレポートを見る限り、見えない壁を飛び越えるような、文字通りの「向こう見ず」な真似はしません。
こんな風に、一緒に修復を手伝ってもらえるのことは、何よりありがたいです。
こういう守りの作業というのは、イノシシに限らず例えば台風の時の雨漏りだったり、色々ありますね。一人や二人では心が折れる大変な作業です。里山のほとんどが、今や鳥獣害と遊休農地の拡大で疲弊しきっているのが現状ですから、この農園などは本当に恵まれていると言わざるを得ません。
農園を囲むように茂っている竹藪も、イノシシの恰好の住処です。元は牧草地だったものが、手を入れる人もいなくなり、こうして篠竹が繁茂してきます。この数年かけて、篠だけを少しづつですが刈り払ってきました。先日、やっと向こう側まで藪を刈り払って、明るい光が挿しました。風邪も通るようになり、なんだかトンネル開通のような嬉しさです。もう一息!
藪の中のゴヨウアケビ。アケビの実も美味しいですが、ツルが丈夫な籠になります。こういう宝物も色々あるのですが残念ながら私には余裕がありません。
篠竹で竹炭を焼く
「里山で炭を焼こう!」の講座の一回目。あらかじめ上のように刈り払った篠竹を集めて、炭焼きをします。既にブログで何度かご紹介しているドラム缶の二重窯ですが、これは販売されているわけではないので、あくまでも里山の竹などの資源(いわゆるバイオマス)を循環させる目的であれば(つまり燃料用の良質な炭を焼く目的でなければ)伏せ焼きなどのシンプルな炭焼きでいいでしょう。伏せ焼きというのは、地面に穴を掘って炭にする材を積み上げてモヤシ、頃合いを見て土をかけて酸欠状態にして炭にするというものです。全く逆の形式では「モキ式炭焼き器」がありますね。
篠竹は、こんな炭になります。
ビールのおつまみみたいな形ですね。
自然農法トマトの定植
トマトの定植も始まりました。
「すどう農園」では4種類のトマトを自家採種しています。
品種は以下の通り:
世界一(大玉)
サン・マルツァーノ(中玉)
ステラ(ミニ)
ブラックチェリー(ミニ)
更に新規で「自然農法センター」から購入したメニーナも加えました。中玉です。
粗食の苗づくりなので「最初の花が咲いたタイミングで植える」というセオリーよりは小さい苗です。気候変動でトマトの作り方も変わってきました。この辺はまた後日レポします。
「さとやま農学校オープンファーム」5月の回。
春まきのコカブ・無肥料栽培で元気に収穫。
自然栽培の種取り~シュンギク・ハクサイ・ラディッシュ
シュンギクの花です。
マーガレットみたいで可愛らしいですね。このまま種が付くのを待って6月に種取りをします。
一所に生えているクリムゾンクローバーは鮮やかだった深紅の花から種の季節に向かいます。もう一息で、これも種を採れます。農園ではこぼれ種で増やしているので種取りはしませんが、農学校の皆さんはせっせと種を集めてプランターや畑で蒔いているようです。
ハクサイの種取り。
熟した鞘を刈り取って夏に備えます。
既にこぼれた種もあるので、この場所はそのままにしておいて、夏の発芽を見守ります。
とはいっても、アブラナ科はからし菜のこぼれ種も多くて、はじめは見分けがつきません。
ラディッシュの鞘です。
ラディッシュもダイコンも、種が熟すのは7月近くになります。カラシ菜よりもずっと時間がかかります。今このタイミングで食べるとピりっとして美味しいです。醤油漬けがお勧め。
番外編のヒルガオ。
畑では匍匐してはびこる雑草で、サツマイモ農家にとっては同じヒルガオ科なので、病気を媒介するものとして嫌われますが、可愛い花です。畑のアサガオ。
間もなく迎える6月も「さとやま農学校オープンファーム」を開講します。
一口サイズの農業体験。都会の梅雨と違って、しっとりと緑に抱かれるような作業です。
どうぞご参加ください。詳細は下のページからどうぞ。
さとやま農学校2024オープンファーム