
こんにちは。
神奈川・相模原の里山(相模湖)で自然農を営む「すどう農園」です。
上の写真は、ご近所の畑です。
ごく一般的な畑ですね。きれいにトラクターで耕してあります。
その上をガシガシと歩くイノシシの足跡。
2本の足跡があります。
この沈み方からすると、それなりに大きいイノシシです。
大きさはともかく、問題は、その歩いた道の形です。
どうしてこんな風に弧を描くのか?
イノシシに限らず、獣はまっすぐは歩きません。
いわゆる藪の中の獣道もそうですが、まっすぐには歩かない。
「大地の再生」で習ったのは、獣道は、地価の水脈とシンクロしているのだそうです。
水は通りやすいところを縫うようにして脈を流れていく。
だから、獣にとっても、その真上は歩きやすい何かがあるのでしょう。
いずれにしても直線に歩くということはしません。
上の写真のように、まっさらな場所でもそうなのです。
人間の目には均一に見えても、地下の耕盤や、周囲の環境などで、
実は色々多様な世界になっているのでしょう。
それを足の裏で読み取って歩く。

上の写真は「大地の再生と自然農」の講座で作った脈です。
自然の川が蛇行するイメージで脈をきりました。
溝(脈)の深さも幅も変化があります。
一直線に流すのでなく、時に膨らんだり縮んだり、滞ったりする。
相した変化が命を育む。
宇宙創成のビッグバンのときも、宇宙空間で拡散するガスにムラがあって、
その濃い部分がやがて星々になったのだそうですが、
何か通じるものを感じます。
自然界に直線はない
自然界には水平も垂直も、ありません。
せいぜい海の水平線、そしてクモの巣のタテ糸くらいでしょうか。
つまり直線というものは、ないに等しい。
そもそも二つの点を結ぶ最短の者が直線です。
自然界には、そんなものに意味はないのでしょう。
あるいは、数え切れない曲線の中の、たまたま曲がり方がゼロに等しい「一種の曲線」とでもいうべきでしょうか。
いつのことか、ヒトは直線を手に入れました。
水平と垂直とを発見し、それを使いこなして人間界というものを自然界から切り出した。
家が最たるものです。
やがて月や太陽にだけ許されていた円も作り出すようになった。
凄いことです。
しかし。
まっすぐな道は寂しい(種田山頭火)
この言葉どおりです。
直線はさびしい。
直線には「遊び」がありません。
道草を許さない何かがある。

上の写真は「さとやま農学校」の一部です。
この道も、かつてはまっすぐだったのですが、ヒトに踏み固められてしまいました。
そうすると歩きやすくなり、ヒトはスタスタと歩くようになります。
そうなると、なんとなく足元に注意が行きにくくなるのですね。
都会ではそれも仕方のないことでしょうが、せめて里山に来た時くらいは曲がりくねった道のりを味わってほしい。それで切り株などを植えました。これはもともと樹が生えていたわけでなくて、曲線にしたくて意図的に切り株を埋め込んだのです。
こうすることで、色々な変化が起こります。
地表近くの風が渦を巻く。
鳥や虫が訪れる。
日陰もできる、切り株の下は水気も保持される。
あれこれ・・・。
「自然農を学ぶ・さとやま農学校」は、3月から今年の実習が始まります。
2月までは希望者のみのプレ講座やオンラインの講座がありますが、
何と言っても実習に勝るものはありません。
オンラインでは学べない多くのことを五感で感じてください。
コースは4つの曜日がありますが、
実はどの曜日でも振り替え自由です。
シフト制のお仕事の方には便利ですね。
しかも、実習は別の曜日に追加受講しても「追加費用」はありません。
年間の受講料は一定です。
つまり、通えば通う程お得です。
できるだけ皆さんに、一日でも多く通って欲しいとの願いから、
このようなシステムにしています。
まずは「自然農のお試し体験と説明会」においでください。
ご家族の参加も、もちろん大丈夫です。
