ハコベ塩とストリドーロ

こんにちは。

神奈川・相模原の里山(相模湖)で自然栽培を営む「すどう農園」です。

今日は冷え冷えとした小雨の一日でした。年度末ということで、色々と溜まった事業ゴミを整理して、処理業者さんに運び込みました。加工場に溜まったゴミをトラックに積み込むだけで3時間ぐらいかかりました。こんな零細企業で、どうしてこんなにゴミが出るのかと思います。ほとんどは数年間に購入しては使い果たした農機具の類です。何かを創るということは、それに付随してゴミを出すものなのでしょうか。それでも年々、ごみの量は減ってきているのです。そしてふと思ったのは、つまりこんなにゴミを出す人間が、なによりゴミみたいなものだなあと…ちょっと苦笑い。
でも、2トントラックいっぱいのごみを出すと、なかなかこれはこれで気分がスッキリします。床屋さんに行ったみたい。ただし床屋さんとは料金も桁が違って、今日のゴミの処分量は2万円を超えました。まあ、うちなどはかなり少ない方です。ビニールハウスを大々的にやっている農家さんは、張替えのビニールの処分費用だけで数十万円というのも当たり前のようです。

昨日はさとやま農学校の日曜コースが開講し、これで27日の水曜コースが開講すれば4コースがすべてキックオフになります。昨日の日曜コースは春ニンジンも蒔いたのですが、ニンジンにとってはちょうど良い雨です。気持ちよく発芽しますよう。

上の写真はハコベ塩の素材です。数年前に町田の「小鳥喫茶室」さんで「さとやま歳時記」という講座をやっていた時のものです。「ハコベ塩」は口内炎や歯痛などの持薬として使われていました。ハコベには強い抗菌力があります。野草はそれぞれに秘めた力を持っているのですね。写真でお分かりのように、作り方はいたってシンプルです。そもそも旨味のある野草ですから二重にありがたい野草ですね。

イタリア野菜のストリドーロは可愛い野菜のNo1.

上の写真2枚は、ハコベと同じナデシコ科の野菜「ストリドーロ」です。
イタリアの野菜です。
かつてはとにかく珍しい野菜の種を、手当たり次第に買っては育てました。何でも色々試してみたい時期というのが、たいていの農家にあるのです(笑)。結局、分かったのは、珍しい野菜というのは売れません。「シェフが大喜び」などと言う種屋さんの売り文句に乗せられないこと。だって、レストランで使う野菜の量なんて、特にイタリアンだのフレンチだのは、本当に微々たるものです。お客になって食べてみれば分かりますよね。
 そして一般の消費者も、野菜に関しては非常に保守的です。知らない野菜にはなかなか手を出してくれません。だから新規就農の人にいつも言うのですが、ことさらニッチな作目などに手を出さず、サツマイモやネギなど、誰が見てもわかる野菜で始めるのが良い。ホントですよ。

ハコベの花@すどう農園

肝心のハコベの写真があとになってしまいました。
こうして拡大すると花びらが10枚あるように見えます。5枚の花弁それぞれがVサインの形をしているので10枚のように見えるわけです。午後になると「閉店」という感じで花は閉じてしまいますが、そのぶん長く咲き続けてくれます。年の暮れから既に農園で新春の気配を萌(きざ)してくれる大事な仲間。
 さて、里山もそろそろ草摘みの季節になりまして、すどう農園にもヨモギのお問い合わせが増えています。モノとしての野草をお届けするよりも、やはり風に吹かれて草を摘む楽しさを共有していただきたいです。それが何より身体にも心にも良いはずですから。近日中に詳細をお知らせします。

そしてスタッフの自主企画 Play@farm  では、農園だけでなく周辺の里山も巡るようです。どんな植物と出会えるでしょうか。どうぞご参加ください。

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