自然農のサトイモの作り方のポイント

さとやま農学校

こんにちは。
神奈川の里山・相模湖で自然農を営む「すどう農園」です。

自給のための自然農を学ぶ・さとやま農学校」も15週目・収穫の秋に入りました。
イモ類の収穫も始まり、冬が目の前にやってくる感じです。
冬の気配は、暑い夏の後だけにことさら嬉しい。
サトイモhあ、もっと寒さが本格的になってからのほうが収穫の盛りですが、まずは少しづつ。

上の写真は、サトイモの茎の基部、これがいわゆる「親芋」です。
この親芋の肩にできてくるイモが子芋で、市販されているサトイモはたいていが子芋もしくは、さらにその先にできる孫イモです。親芋も美味しいのですが、たまに地方の直売所y亜道の駅などで売っているくらいでしょうか。間違えて緑の茎の部分まで食べてしまうと大変なことになります。「ずいき」と言って赤茶色のイモの茎(いもがら)を干したものは食用になりますが、あれはセレベス(赤芽)などの特定の品種です。

ですから、イモが大好きなイノシシも、さすがにサトイモの茎は食べない…はずなのですが、今年の夏のイノシシは異常で、周辺の畑ではサトイモが食われまくっています。今年は暑さも異常でしたが、その影響でしょうか、イノシシも異常なほどに荒らしまわっています。普段出てこないような加工場の建物廻りまで掘り返しているのは「どうかしたか??」と心配になるほどです。自然界からの何かのサインなのでしょうが・・・。

さて、サトイモに話を戻します。
サトイモを自然農で育ててみると自然農・無肥料栽培の流れがよく分かってきます。
「さとやま農学校」でも、サトイモは植え付けから収穫、種イモの保存までずうっとやるので、この循環の流れは理解しやすいようです。
基本形は草生栽培、すなわち畝間や周辺に草を生やす。
これは乾燥を防ぐ意味もあります。今年のような猛暑だと、草取りをすることで枯らしてしまうこともあります。暑いときほどサトイモの草は取らないほうが良い。
伸びてきた草は刈って株元に敷く。できたら土を寄せるべきですが、真夏は大変ですから、せめて大量の草を積み上げるようにします。
そして収穫の後は、また地ごしらえをします。この辺りは、実際に「さとやま農学校の見学会」に来ていただければご覧いただけます。

もっとサトイモをつくろう

そもそもサトイモは、日本列島にコメが来る前の主要な炭水化物でもあったらしい。
確かに水田のような基盤整備も不要で、種イモを植えてしまえば山でもどこでも作れます。
逆にそうした便利さが、税を取りたい権力者からは疎ましいものとされた面もあるようです。
米や麦と違って、どこで誰がどれくらいサトイモを作っているか把握しにくいし、保存も難しい。
つまりサトイモは、国家の目線から見れば、ほとんど資本の蓄積に結びつかないわけです。
逆に見れば、米や小麦が世界中で広まったのは、味の良さもさることながら「中央集権の仕組みにとても便利な作物だったから」という面もあるようです。
米や麦はもちろん大事ですが、もっと歴史的な意味を振り返って、サトイモを沢山作っていきたいですね。サトイモは、自由な作物です。

さとやま農学校2025の見学会が始まりました

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