こんにちは。
神奈川の里山(相模湖)で自然農を営む「すどう農園」です。
この一か月、猛暑の最中でイノシシとの攻防が続いています。
今年のイノシシは手ごわい!!
台風と同じでイノシシにも強弱があるのです。ただし台風のように熱帯低気圧になってやがて消滅ということはない。味をしめれば同じ場所に毎晩訪れるし、やがて子どもを産んで増えていく。
かつての日本には生態系の上位にオオカミがいて、シカやイノシシの天敵でした。
ところが明治にオオカミは乱獲で絶滅し、里山にも人の手が入らなくなってバランスが乱れています。
この「バランスが乱れている」というのは、今の世界を象徴するキーワードと思います。
それなので、いつも「さとやま農学校」では実習の中で「乱れを整える」という表現をします。部屋の整理整頓のように見た目きちっと並べ替える作業よりは、もう少し深い感じです。
このへんは是非「里山の自然農体験」においでください。実地で感じて頂けます。
イノシシの話に戻ります。
「さとやま農学校」では、5年前の秋に、ものすごく大きな奴が出てきて毎日のように猛烈に荒らされた経験がありました。このときは最終的に罠で仕掛けて菱油会の方に鉄砲で仕留めて貰ったのですが、それ以来の迫力でしょうか。
今回は猟友会の方も、ご高齢もあって体調を崩されてしまい、もはやイノシシとしては好き放題です。この秋こそは、自分も罠の免許を取る予定ですが、仮に罠にかかっても、そのイノシシの息の根を止めるのは非常に危険な作業です。大型のイノシシは本気になると、脚を噛み切って3本脚になってでも逃げ出します。そこまでくると猟犬のドーベルマンが逆襲されて深手を負うことすらあるらしい。生き死にをかけた相手は侮れないのですね。
網を直してはまたさらに別の隙をついてくるというのは、元祖コンピューターウィルスのようですが、実にチェックが細かい。「ここに来たか!」と唸ることが多い。そのたびに朝一番でガックリ来て、また午後はコツコツと西日の中で補修作業というのが、もうかなり限界にきていました。ただでさえ台風で止まっていた農作業もはかどりません。
そこで昨日の「さとやま農学校」では、皆さんと一緒に一気に防獣柵の補修作業をしました。人手がいると早い!のですね。本当に助かりました。でも逆に言えば、ほとんどの山間地・里山は労働力も減り、こうして人の手を合わせて何かをするということができずにいます。老夫婦だけでできる作業には心身ともに限界があるのです。
さてこうして反面、イノシシの行動(侵入)までを観察すると、気づく点があります。
それをまた次回のブログでお伝えします。
本当は一気に書きたいのですが、上に書いたように、イノシシの丘が出作業が溜まってしまい、あるいは私自身も非常に疲れが出てしまったために、まずはここまでとします。
「さとやま農学校の見学会」も開催します。
実際の様子をどうぞご覧ください。早く申し込まれた方は、現在開催中の2025コースの11月の授業に参加できます。今の受講生の皆さんとクロスオーバーできますし、農学校限定の自主イベントにも参加できます。