こんにちは。
神奈川・相模原の里山で自然農を営む「すどう農園」です。
自給のための自然農を学ぶ野菜作り教室「さとやま農学校」の2023コースも、残すところ2週(19週&20週)となりました。今日もみんなで収穫をしながら春に向けて農地の整えです。整えるというのはとても大事です。自然農というと何もしなくてよいように思われがちですが、そんなことはありません。本来の自然界は自律していますが、農業は人為でもありますから、収穫という行為の後には、それを修復しようとする自然界の動きに手を添えます。もちろん、何もしなくても大根を抜いた穴はいずれ埋まっていくでしょうし、こぼれ種などが芽生えてきます。よほど広さに恵まれた場所であれば、それもまた愉しいものです。しかし限られた広さの畑で食べ物を作っていくのであれば、やはり何がしかの作業は必要です。そこで「整える」ということが大事になってきます。これは文章に書けるものでなくて現場で五感で感じるものなのです。
ダイコンは東京の在来種「大蔵」です(いまの世田谷の祖師ヶ谷大蔵のあたり)。長くて寸胴のスタイルが、おでんや煮物に向いています。今年の夏の猛暑でダイコンの種まきは苦戦しました。いつもなら8月下旬に種まきが始まるなのですが、猛暑のために発芽した双葉が灼けてしまうのです。これには参りました。全国的に生産者さんはこの時期、大変な目にあいました。そんな夏を越えて、こうして収穫にたどり着いた喜びはひとしおです。
こうして春から栽培を続けてくると、大きな一年のサイクルが見えてきます。自分自身のサイクルと合わせて、どんなふうに農作業をやりくりしていくかの見通しが立てられます。春に勢いだけで畑を始めるとたいてい梅雨の草に埋もれて降参しがちなのですが、そこを無理なく進めていけることが、ますますこの先の自給には大事になってきます。
来年のコースのお申し込みの一般受付も始まりました。例年のことですが週末コースはお申し込みが混みます。お早目のご検討をお勧めします。「現地説明会」もまだ空きがあります。11月いっぱいは、説明会にいらした方のお申し込みを優先して受け付けます。どうぞ、空と土の心地よさを味わってください。