
こんにちは。
神奈川・相模原の里山(相模湖)で自然農を営む「すどう農園」です。
古代赤米の、小さな花が咲き始めました。
国分寺のカフェスローさんでずっと講座をやっていたのがご縁で、数年前に種もみを分けて頂きました。
「すどう農園」には田んぼはないので「自給の自然農を学ぶ・さとやま農学校」のなかで、漬物の80リットル程の樽で育てています。いわゆるバケツ稲です。もう一つ育てている「あきたこまち」は、まだ出穂もしていません。「あきたこまち」の話は、大事なのでまた別の日にします。
地域にもよりますが、時代を古く遡るほど、現在のような水田は整っていませんから、陸稲(りくとう)の割合は多かったことでしょう。この赤米も、陸稲に近いように思えます。
そして脱粒性があります。
つまり、実った穂から、籾がポロポロと落ちていくのです。これは本来の自然の理ですね。聖書の言葉にあるように「一粒の麦、もし死なずば」というところです。
熟した籾は脱粒して地に落ちることで、また翌年新しいイノチになります。ところが今のお米は、脱粒しないように「改良」されてしまいました。なので重たく実っても脱粒しない。そうして一斉に熟して刈り取りができる。
ところが、こうした古代米は、一斉に熟すということはありません。むしろ熟すタイミングをバラバラにして、鳥などに食べられるリスクの分散を図ります。このあたりは、野菜の在来種も同じですね。揃わないことが大事。
昔の品種ほど、つまり野生の残ったものほど人間にとっては収穫しにくいという面があります。同じく古代のスペルト小麦なども、ボロボロと落ちてしまうし、硬くて挽きにくいし、とにかく人間の思うままにはなりにくい。今どきのお米や小麦が家畜とするなら、昔の穀物は、野獣のような意思を感じます。
野菜もやはり、野生に近いものもあれば、かなり人間に飼いならされたものもあります。どちらが良い悪いでなく、つまり農業とは、長い歳月をかけて自然界の諸々のイノチを、ヒトの手に飼いならしてきた道のりでもあるのですね。
自然農の野菜作りを、まずは一歩
初心者が日帰りで学ぶ・自然農の野菜づくり
「さとやま農学校2025・秋のショートコース」
毎年のご好評にお応えして、今年も募集しています。
全く経験のない方、どうぞ遠慮なく来てください。
道具は揃っています(動力は一切使いませんが)ので、好奇心だけ持っておいでください。