大地の再生と自然農2回目・9/23

自然農&里山暮らし

こんにちは。
神奈川の里山(相模湖)で自然農を営む「すどう農園」です。

「大地の再生関東甲信越」の藤井麻紀子さんを講師にお迎えしての「大地の再生と自然農」2回目。
9月23日に開催しました。今回も満員御礼です。

直前には台風の影響で石川県に甚大な被害が起きました。
お正月の自身の復興もままならぬ中の重ねての災害、被災された方々のお気持ちは察して余ります。
いまや「日本中が被災地」と言える大変な状態になりました。
何とかしないといけない、という気持ちが全国の人たちに満ちるようにして、各地で大地の再生への取り組みが広まっているようです。小さな力で、子どもでも始められる試み。

上の写真は「さとやま農学校」の駐車場の整備の様子です。
朝一番で麻紀子さんが現場に着くなり「まずはここを何とかしましょう」ということになりました。
この農道は、農学校の車の往来が多いので、固く踏み固められてしまい、ぬかるみがひどいのです。
農道の際に、みんなで脈を通します。

農道には、何年も前から大きな水たまりもあって、これは金コテで穴をいくつか開けてから、水を切りました。水脈は直線でなく、自然の皮のように蛇行させ、ところどころに点穴を開けました。

水脈は蛇行させます。

この段階で既に水がだいぶひきました。
木の枝をレールの枕木みたいに並べて敷きます。その上に枯草をたっぷり積みました。
木の枝があることで、草が沈まないのです。

このあとは、前回6月の講座で試みた水脈の様子を見ました。
傾斜が変わるところに脈を切るのが要点です。
ひと夏を経ても、埋まることなく脈が見えます。

大変な猛暑だった感じがしない、とても穏やかな空気の感覚。
これは是非とも、皆さん実際にやってみて感じて欲しいです。

草刈りも、2回ほどで済みました。
地際まで刈るのでなく、こんな風に、獣道を幹線道路のようにして、伸びた草は先の方だけ削ぐように刈ります。そうすると草を刈った後にものすごい勢いで生えてくる「リバウンド現象」もないのです。いつもは猛々しい夏の草むらが穏やかな相になります。

これも前回の水脈。コンクリートの排水溝とはまるで違う、生きた脈です。

みんなで風の草刈り。
草だけの先端をそぐように。

5月に手をケガされた麻紀子さんも、快癒に向かっているようでなによりです。
農園の外に向けての脈を切りました。
ちなみに、この日の麻紀子さんの笠はとても素敵な感じの曲線でした。

こちらは、農園の外側、崖の下から脈を通すところです。
ご覧のように篠竹が鬱蒼としているのですが、ここに何本か脈を通していきます。

典型的な里山の荒れた道

ちょっと脈が広すぎたかもしれないですが、こんな感じで上の農園と繋がりました。

一面の篠竹のようですが、よく見ると獣道が見えます。それをトレースしていきます。

こんな風に獣道に沿って脈を繋げました。
これくらいの大きさで良いそうです。
やがてだんだん見えなくなってきたら、また少しかき分ける。

一人では大変な作業も、こうしてみんなでやると一気に進みます。
集団での現場と、個人で小さな力でやる現場の往復が大事だと麻紀子さんに学びました。
全国の各地に、昔ながらに地域で大事にされてきた場所があるところは、長老の方がほとんど一人で守っているところもあるそうです。小さな力でちょこちょこっと、世話をするだけで場所が維持されているのだそうです。大地の再生を学ぶと、その意味が見えてきます。刈払い機やハンマーナイフや、もっとヘビーな重機など使わずとも、できることがあるのだと五感で納得しました。

さて今後の作業ですが、3回目の「大地の再生と自然農」11/16開催分は既に満員になりました。
これからは、基本形を整えながら、さらに苗木を植えたり、ブドウ棚を作るなどしていきます。
まず初回は10月28日(月曜日)に、今回もスタッフをしてくれた望月圭太さんの水先案内でワークショップをします。木こりでもあり、大工でもある圭太さんから、まずは基本的な柱の建て方を学びましょう。これがブドウ棚になります。並行して、すどう農園も自然農法にのっとった果樹の剪定をお伝えします。どうぞご参加ください。

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