ナスの自家採種(種取り)~自然農はゆっくり育つ

さとやま農学校
固定種ナスの自家採種@さとやま農学校

こんにちは。
神奈川の里山(相模湖)で自然農を営む「すどう農園」です。

台風10号に翻弄される日々、今回はイノシシの侵入も非常に執拗で、直しても直しても、ちょっとした隙をついて攻めてきます。いつもお世話になっている猟友会の方も体調不良ということもあり、ひたすら自衛をしていくばかりです。

イノシシが地面を掘り返す仕草は非常に乱暴ですが、張り巡らした防獣策の隙間を探し当てる作業は、驚くほど綿密です。ただひたすら食べること・生きることに専念している生き物の逞しさを目の当たりにします。いまは写真のような金網をコツコツと張り直しています。これはしかし、20mで8800円もするのです。うちの農園は数か所に分散しているので防衛線も長い。そのぶん非常にお金がかかります。

イノシシ除けのポイントは、まず潜り抜けを防ぐことです。
イノシシは網を飛び越えるなどと言いますが、実際に観た人はいるのでしょうか?
確かにやろうと思えばできるかもしれませんが、巨体を支える脚は非常に細い。夜の暗がりで、向こうに何があるか分からない場所に向かってジャンプするというのは無謀ですね。それよりも用心深く、鼻で土を掘って押していく方が安全で確実です。それでに対抗して、イノシシがくぐれないように金網を外側に折り曲げてU字ピンで留めていきます。資材諸々が値上がりする中、このピンだって結構高いのです。

自然農のナスの花@さとやま農学校

本題からそれました。ナスの話に戻ります。
写真はナスの花。
「親の言葉となすびの版は、千に一つの無駄もない」と申しますが、実際はナスの花は、ナスの株に元気がないと、生理落果といって実らずに落ちてしまいます。
そのために、花の様子や咲いている花の増減を見てナスの樹勢を見て取ります。その一方で、ナスの中で元気そうな個体を選んで種取りの母本にするわけです。この辺のことを「さとやま農学校」では、一緒に観察しながら学んでいます。

自然農の野菜は、育ちはゆっくりです。
でも高温の日照りでも台風でも、安心してみていられます。
この安心感が大事なんです。
自然農を学ぶ「さとやま農学校2025コース」は来年1月からオンラインで座学が始まります。
同時にプレ講座として希望者のみの畑での予備実習があります。寒いので体慣らしのゆったりした時間です。実習は3月にスタートし、7月と8月は暑さシフトで月に1回・半日となります。

実際の様子をご覧になりたい方は「さとやま農学校見学会においでください。
今の受講生の皆さんからも話を聞けますし、何より場の雰囲気が分かりますね。

里山の自然農体験」では、一緒に体を動かしながら作業を体験します。
内容はその時々で変わります。里山の作業は非常に多様なので、飽きることがありません。
お待ちしております。








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