冬の断片・氷と火と宇宙樹と

こんにちは。

神奈川・相模原の里山(相模湖)で自然農を営む「すどう農園」です。

湧き水をまとって凍る若草。
ポーランドの酒・ズブロッカ(バイソングラスを入れたウォッカ)を連想します。
乾いた木枯らしに晒される草よりも、こっちの方が清冽な躍動感をおぼえます。
植物は、我々同部打つからすれば根があるために動けない、というハンディを先入観として持ちますが、植物からすれば、食べ物を探して一日中・・いやもう一生、ひたすら動き続ける動物の方が哀れかもしれません。

というわけで人間は、寒い寒いと言いながら火を焚きます。
太陽を浴びていれば生きていける植物とは大違いだ。
朝一番は真っ白に霜が降る畑も、少し焚火などしながら作業をしていれば、みるみる世界は土の色を取り戻します。関東の冬は北日本に比べたら、概して優しいものです。
だからゆっくりしていられません。
というか、身体がとにかく動きたくてウズウズするんです。

さとやま農学校2026」も、ゆっくりとスタートです。
畝の立てなおしをおさらい。
自然農では一度つくった畝は基本的に、そのまま使うのですが、しかし関東の土の多くは火山灰がベースになっているのでサクサクと柔らかい。というか、もろいのです。だから始終メンテナンスが必要になります。この辺の事情は、粘土質がメインで重たい畑の多い西日本とは、いささか異なるものがあります。まあ、個人的にはクワで土をサクサクと動かす感触は好きです。理屈抜きで気持ちが良い。

今日は作業を早めに切り上げて、お宮参りです。
樹齢500年のカツラの樹。
地元では有名な軍刀利神社ですが、珍しい名前はインドの「クンダリーニ」に由来するという説もあります。どうしてここにインドなのかよくわかりませんが、古代は長い時間、広大な範囲で、事物が移動し、混合し、そこからさらに滔々と、新しい流れを生んでいたのでしょうね。

古代神話では、神々はカツラの樹を昇り降りして天界と地上を往来したそうです。
世界各地の神話に登場する、いわば宇宙樹。
たしかにカツラの樹には、そんな宇宙樹を想起させる峻厳があります。
ネイティブアメリカンのトーテムにも通じるのは遠い先祖が一緒だからでしょうか。

そしてこのカツラのハート型の若葉を蒸留すると甘い香りがします。
ドイツでは「日本のチョコの木」とも呼ばれるそうです。

さて明日も「さとやま農学校の見学会」に4組の方々がお見えになります。
説明会に参加されなくても農学校には申し込めますが、やはり現地の空気を感じて頂くのは大事かなと思います。とくに今の時期の、寒くて緑も少ない原風景から、四季を過ぎ越してまた冬を迎えるときの気持ち。とっても感慨深いものです。かりに一年が難しければ、まずは半年試すこともできます。
どうぞ一度、おいでになってください。

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