
こんにちは。
神奈川の里山(相模湖)で自然農を営む「すどう農園」です。
夏至に合わせて、スペインのカタルーニャではラタフィアと呼ばれるお酒の漬け込みをするのだそうです。先日、ご縁があって、そのワークショップをオンラインで拝見しました。
主催者の方は、カタルーニャ在住の日本人の方で、2023年に「すどう農園」のブログで、青クルミを使ったノッチーニョの事を書いたのをご覧くださったようで、そんなずいぶん昔の記事も読んでくださるのだと、ブログの凄さを改めて認識しました。
ワークショップの先生は、カタルーニャの薬剤師の女性の方でしたが、ゆったりとおおらかな、雰囲気。とても楽しく拝見しました。
私は、学生時代にオーウェルの「カタロニア賛歌」を読み、それに前後してヨーロッパ旅行をしたときにバルセロナにも行った…くらいの縁しかないのですが、フランコの独裁専権に抵抗した人民戦線、そこに世界から参集した義勇軍の面々(中にはヘミングウェイもいた)、どうしても規律がまとまらない、どこか人間的な様子などよむにつて、ほのぼのとした印象を抱くのです。
本来がマドリッドを中心とした統一国家よりも独立自尊の気風を重んじる土地柄ですから、日本にもスペイン観光局とは別に「日本カタロニア協会」というのが別にあるそうです。今回のオンラインワークショップもそちらの賛助があったようです。

日本でラタフィア(アマーロ)をつくる
基本的には青クルミがメインになるようですが、以前クルミの生えていたところは樹が古くなり、かたや農園のクルミはまだ若い。
ということで、今回は青い桃の出番です。
ないものねだりはしない。あるモノ探しをする。
という、ここでも自然農の基本形。
いずれ農園のクルミも育って、実が使えるようになるでしょう。
若い桃の実は、クルミのような強いタンニンはないですが、それはそれでまあ、里山版のラタフィアになればよいと思います。それから他にも、季節のハーブを漬け込みます。いまだったらフェンネルやイブキジャコウソウ(日本のタイム)、シソ、ヨモギ、モヒートミント、あれもこれもキリがない。
さらに市販のスパイスと砂糖を加えて、ガラス瓶のリカーに漬け込んで40日、ときどき日光にも当てながら、時々ゆらりと抱いて過ごす。あとは具材をすべて越して出し、冬まで熟成させるという段取りです。太陽の溢れる恵みを薬酒に漬け込んで、それを寒い冬に頂こうという素敵な趣旨ですね。何しろ簡単だ。
おおむね同じように作るものをイタリアでは「アマーロ」と呼ぶそうです。地域によって無数のバリエーションがあるのは漬物やみそ汁と同じ。我が家流のご自慢を比べあうのもいいですね。
こうしたお酒にマッチングするのは、何よりも愉しい会話だと思います。おしゃべりしながら少しづつ夜長をゆっくり呑むのは、やっぱりラテンの酒でしょうか。
さて関東は、当分猛暑が続きそうです。
気持ちをとがらせないで過ごすには、やはり気の置けない間柄のお喋りが大事ですね。
その点、どちらかといえば女性は強いかな。
男性の皆さん、とくに、仕事を引退してコレという話し相手もいない方、大丈夫でしょうか?
黙って日々を過ごすというのは、心身に良くないのです。
下手をすれば、ネットでウロウロと人の悪口言ってクダをまく、その手合いになってしまいます。
ネット以外の空間で、仲間を作ろう。
今回のようなお酒にしても、一人でしみじみ味わうものではなくて、仲間と一緒に「ああだこうだ」と出来を評価しながら楽しむものだと思います。
今日もこれから秋に向けての種蒔きをします。
あと二か月で残暑のなか、秋の始まりです。
気温は暑くても確実に日は短くなります。
でも、8月の最中に種を蒔いて一気に育てるのは非常に難しい。
一発でダメになるリスクが高いのですね。
なので、いまからボチボチと苗を育てていくのです。
9月から開催の「さとやま農学校2025秋のショートコース」にご参加の皆さんには、
開催前から、苗の様子など写真アルバムを共有する形でお知らせします。
既にヨーロッパ各地でも猛暑が荒ぶれて、テキサスでは豪雨が洪水になりました。
まずは、小さな一歩を踏み出しましょう。
9月から12月までの毎月1回づつ。
どうぞ、ご参加ください。