
こんにちは。
神奈川・相模原の里山(相模湖)で自然農を営む「すどう農園」です。
秋冬に向けて種まき・育苗です。
「自給のための自然農を学ぶ・さとやま農学校」の皆さんはベランダで育苗される方も多いです。
なので、小さな面積で断熱と防虫を兼ねた手厚い方式をやっています。
もちろん露地の畑で野菜を作る場合にも有効です。
自然農と言うと「種をおろす」つまり、畑に直に種を蒔くのが基本なのですが、
今どきの猛暑と豪雨の合間に、週末の限られてタイミングで種を蒔いてうまくいくかというと、
なかなか難しいです。特に初心者の方は、蒔いた種がどこに出ているのか分からない。あっという間に他の野草にまぎれてしまうことになります。何しろ、昨今は残暑が厳しいので10月になっても夏草が出てきます。
なのでベランダなどを利用してゆっくり種から苗を育てます。
毎日、苗の様子を見ることができるのも愉しいですね。
小さく声をかけることも大事です。ホント。
かつての秋のタネまきは「一日遅れたら収穫は5日遅くなる」と言われたものでした。
しかし昨今は残暑が厳しくなり、農事暦の通りにはいかない時代となりました。
高温のもと、植物や虫や鳥がどう生きているか、よく観察しながら、手を動かしてみる。
そしてその結果を、成功も失敗も、仲間とシェアする。
その繰り返しが積み重なって「集合知」になります。
温故知新の言葉どおり、伝統的な知恵のうえに、新しい経験を上塗りしていく感じです。
あと2週間で暦は「立秋」です。夏至と秋分の中間点ですね。
暑いとはいえ、確実に日は短くなり、地べたの火照りも収まってきます。
秋冬をイメージして、無理なく動いていきましょう。

まずは防虫ネットで虫からガードします。
アブラムシが入ってこないように目あいの細かいネットを使います。
古いものだと破れた穴が空いていたりするので、しっかりチェック。

防虫ネットの上から、遮光ネットで厳しい直射を和らげます。
それと、ベランダなどはどうしても一方向からの光になるので、そちらにばかり植物が引っ張られてしまう。こうした遮光ネットがあると、光を「回して」くれます。
余談ですが「光を回す」というのは室内写真など撮影するときの用語です。一方向からだけの強い光だと陰影がキツくなりすぎるので、直射光を和紙に通してやわらげたり、レフ板で反射させて逆方向からも光を当てたり、色々と手を尽くして、まったりと光の満ちた環境をつくることです。
写真のネットは、通販されています。
商品名はアマゾンなどで「ダイオ 遮光ネット クールホワイト」で出てきます。
ちょっと値段が張りますが、大事に使えば数年は使えます。
白いネットなので黒い寒冷紗とは違って植物に必要なだけの光は通します。
そして温度を下げてくれます。
冷感素材ではないのですが、確かに温度が、やや違います。
できたら周囲に打ち水などしておくといいですね。
ベランダは、室外機や洗濯物などと空間をシェアするので、決して簡単ではないです。
私も少年時代は団地育ちだったので、それは身に染みています。
でも、あのベランダが今の私の原点です。だからとても大事。
秋の自然農・はじめの一歩

「さとやま農学校2025・秋のショートコース」
ご好評にお応えして今年も開催します。
9月から12月までの毎月1回×4回。
火曜と土曜のコースがあります。
今年からは古民家での座学も織り交ぜます。
残暑や寒い日でも、雨などは室内で無理なく学べます。
そして、大事なことなのですが、同じ気持ちを持ったお仲間もできます。
目の前の野菜の事だけでなくて、その先をどうしていけばいいのか、
アレコレ考えるときにはインタネット以外のリアルな情報が大事ですね。
そういうご縁のできる場所でもあるのです。
詳細とお申し込みは、下のリンクをご覧ください。
さとやま農学校・5つのコースの一覧表ができました
2014年に始まって以来、おかげさまで「さとやま農学校」は5つのコースができました。
分かりやすく一覧にまとめました。
どうぞご覧ください。