火を焚こう・炉辺(ろばた)をつくろう

自然農&里山暮らし

2024~2025 里山の自然農体験へ

こんにちは。
神奈川の里山(相模湖)で自然農を営む「すどう農園」です。
火の季節が今年も始まりました。
さとやま農学校」の後半では、どんどん火を焚いていきます。それが人間の原点だからです。五感を開くにも火は大事。

昨日は静かな雨だったので火を焚きました。
栗のイガを放っておくと害虫が冬を越すので、集めて燃やします。
イガを夜に燃やすと、トゲの一本づつが線香花火の様に明滅して、それもまた風情があります。そうして燃え尽きたた灰は、畑に還す。燃えるときの二酸化炭素も、もとは栗の樹が固定したものだからニュートラルです。
 そもそも地球温暖化の原因になる二酸化炭素は、なによりも地中に固定されていた石炭などの化石燃料を燃やすことに由来します。人類が地上にいない頃、遥か昔は、いまよりもずうっと二酸化炭素の濃度が濃くてそれだけ気温も高かった。そんな頃に植物が蓄えた二酸化炭素を燃やして大気中に放出しているわけです。

竹のカゴは便利。何でもポイポイと。
かつては子供らが、学校に行く前に森から薪を拾って集めたのだそうです。
だから森はきれいで人の手も入るので、イノシシやサルなどの獣も、昨今のように出ては来なかったのだと聞きました。
さとやま農学校」のあるエリアも、実際のところ周辺はどんどん農地が荒れてしまって、今や最果てのようになっていますが、多くの人が来てくださるおかげで、農地が守られています。地元の住民高では、すっかり高齢化しているのでとても農地保全はおぼつきません。やはり都市部の人たちが一緒になって農地を守っていくことが今後のスタイルの一つになるでしょう。

焚火のできる農園

夜の火もまた、格別ですね。
すどう農園は焚火の出来る農園です。
何度も繰り返しますが、循環型の農業に火は欠かせません。
自然農では、基本的には刈った草は敷いて土に還しますが、やたら種を飛ばすような雑草や、先ほどの栗のイガのように害虫が住み着くなど、燃やしたほうが良いときもあります。各地の行事で「虫送り」といって、松明を燃やしながら行列で山に登るものがありますが、あれなども「火の力」によって、虫に象徴される「災禍」を山=天にお返しするという気持ちの表れなのでしょう。

上の写真は石焼き芋です。
数年前まで開催していた「火と暮らす」という講座では、シンプルに火を愉しみました。
既成の石焼き芋の壺は数万円しますが、それはプロ仕様であって、素人が庭先でちょっと愉しむならこれで十分。火加減を調整して自分でマニュアルを作るのがいいんです。

上の写真も「火と暮らす」の中でつくった石窯です。
普通の石窯は重くて持ち運びできませんが、これは分解して移動できるという「モバイル石窯」です。
我ながら画期的なものであったと思いますが、いまは「さとやま農学校」の中にあって、みんなでピザなど焼いて愉しんでいます。

もちろん、上の写真のような市販の簡易かまどでも良いのです。
ただし、こうした市販のかまども、この数年で驚くほど値上がりしました。
「え??」と見直すほどの値段になってしまって、正直なところ、もう買えません。
というか、そんな値段を出すくらいなら作った方が安いですね。
ちなみに、この写真の薪は燃やしすぎです。
イベントでかまどを使うと、皆さん嬉しくて燃やしすぎてしまいます(笑)
気持ちはわかるのですが、これは吹きこぼれているし、薪も勿体ないですね。かまども痛む。

こんな農業の愉しみを、一緒に味わってみませんか。
「里山の自然農体験」は、折々に開催する一日のイベント。
イベントといっても、特別なことをするのでなく、いつもの農園の里山の仕事を体験していただくものです。東京から日帰り(新宿から相模湖までは電車で70分)の里山で、自然農とはどんなものか、つまり野菜だけでないトータルな奥深さを五感で味わってください。
詳しい内容とお申し込みは下のページからどうぞ。

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