エルダーベリーやレモングラスの収穫ほか

ハーブ&手仕事

エルダーベリーのジャムをつくる

本日は、朝から果樹やハーブなど苗木類の草刈りです。

いつもお世話になっているハンマーナイフという動力の機械のクラッチワイヤーが古くなってしまって、交換修理に出していることもあり、機械が入りにくい苗木の株元の草を鎌で刈りました。
少しは夜中に雨が降ったのか、濡れそぼる草むらを踏み分けての作業。
それにしても、朝の気配もだいぶ涼しくなりました。作業がずいぶん楽です。

草刈りもしながら、スタッフのAさんはエルダーベリーの収穫。
今年はエルダーが元気でした。
ここ数年、幹の芯を虫に食害されていたのですが、どうやらいろいろと話を聞くと、カミキリムシではなくてコウモリガの幼虫だったようです。
コウモリガの幼虫は、苗木が若い2,3年目を狙うのだそうです。コウモリがの対策としては、毎朝、幹をチェックして、新しい穴を見つけ次第にワイヤーを突っ込んで突き刺す、そのまま引っ張り出して捕殺。
ちなみに、この時に使うのは針金ではダメです。穴の途中で引っかかってしまうので、あくまでもワイヤーの細いもの。ただし値段は高い・・・と教わりましたが、幸い今年はその必要がありませんでした。
ひと夏過ぎてみれば、エルダーの株元もだいぶ太く逞しくなって、おそらく虫を寄せ付けないほどになったのでしょう。
付け加えるならば、初夏のうちに株元近くに「大地の再生」の手法で気穴を開けました。こちらは青柳ひづるさんの手になるものです。その好影響もあったのかもしれません。
大地の再生による気穴の話は、今月9月24日の国分寺カフェスローにて「街ではじめる大地の再生」として藤井麻紀子さんのお話を伺いますので、その時にこちらの実例として少し紹介できたらいいな。
黒く熟したエルダーベリーは、スタッフの皆さんがジャムにしてくれるそうで、楽しみです。

枯れ枝でスパイラルガーデン「鳥の巣」

枯れ枝で編んだ「鳥の巣」と呼んでいる大きな輪。
雨雨と太陽にさらされて、春に積んだと気にはフワフワしていた枝同士が、互いの重みでがっちりと締まってきました。枝同士の隙間は風も通るので、虫や小動物、植物が育つ場所にもなります。まさに「巣」なのです。大地の再生でも枝を組み合わせた「しがらみ」を斜面などで使いますが、発想は共通しています。
巣の中に生えてきた3m近いオオブタクサを刈りこんでそのまま敷き詰めました。ブタクサは花を咲かせると花粉を飛ばして厄介ですが、その前に刈ってしまえば最良の有機質になります。さとやま農学校のハーブ園も、かつて何年もオオブタクサが生い茂っていた場所を整えたので、ハーブたちが全くの無肥料でも驚くほどの生育を見せてくれます。
この鳥の巣には、これから冬にまた枝を新しく編み込んで、内側にはさらに枯草を積んでいきます。うその上にはらせん状に枝を編んで、パーマカルチャーの手法の「スパイラルガーデン」の応用形にしていきます。
歳月を経て巣は、どんなふうに育つのでしょうね。まさか本当に、大きな鳥が生まれてきたりして・・・。

クロモジの再生

クロモジは、初夏に若い苗木を植えたのですが、今年の暑さで苦しい思いをさせてしまいました。
そもそもクロモジは森の中の、柔らかい日陰の中で実生から生えてくるものです。
背の高い樹木に見守られるように、ところどころに増えていくクロモジにとって、厳しかったでしょう。
それでも、真夏の間は草むらに守られるように、柔らかい新芽を伸ばしてきました。
クロモジは、日本のハーブとして素晴らしいものですが、まだ認知度は低いですね。なので、すどう農園のハーブ園でも本数を増やしていきたいのですが、今後は果樹の合間に日差しを避けて植えてあげようと思います。こんな風に、植える場所や時期など、失敗も繰り返しながらコツコツと進めていくようです。まして昨今のように気候が極端にあらぶれることも増えてきたなかでは、苗木を植えるのも一度にやってしまってはリスクが高い。

レモングラスの収穫

レモングラスの刈り取り。
この人は手間がかからないハーブです。しかもこの勢いで他の草を寄せ付けないので、はじめだけケアしてあげればあとは心配ありません。
ただし、ここ相模湖では冬を越せないのですね。この調子でススキのように多年草になってくれたら、さらに楽なのですが、ススキと同じように抜けないほどの巨大な株になってしまうのもマズイかな。
レモングラスは、「緑の葉の部」「葉の軸」「付け根近くの太くて硬い部分」と、分かれます。お茶にするなら緑のほう、カレーなど煮込んで使うなら茎、という風に使い分けできます。もちろん蒸留も良いですね。
農園にはほかにもレモンバーベナがあり、こちらもハーブティーの素材として人気があります。レモングラスよりも甘い含みがあります。それからレモン系のハーブでは、飲食にはできませんがレモンユーカリ(虫よけ専用)もあります。レモンユーカリは、やはりユーカリの仲間だけあって、香りが鮮明です。レモンユーカリの蒸留水は「すどう農園」でも大人気。ただし、レモンユーカリを蒸留した後の蒸留器(アランビック)は、相当しっかり洗わないと香りが落ちません、驚くほどの残り香です。こんな具合に、同じレモン系統の香りのあるハーブでも、それぞれの微妙な香りの差があります。

ホーリーバジル(トゥルシー)の収穫

おなじみホーリーバジル。南国のイメージが強いですが、このまま秋まで花を咲かせてくれます。
ハチにとっては大事な蜜源植物でもあり、香りが強いためイノシシも掘り返しません。イノシシは嗅覚が強いので、ホーリーバジルの匂いにかく乱されてしまうようです。すぐ手前まで土を掘ってもホーリーバジルには手を出さない、というかイノシシは鼻で土を掘り返すので鼻を出さないと言うべきでしょうか。

ムクロジは洗濯に使えるハーブ

ムクロジ
子供がワッと手を広げたような新芽がかわいらしいですね。
ムクロジの丸い実は、昔ながらの羽子板の羽の頭に使われていました。今どき羽子板など見たことない人のほうが多いでしょう。
カン、コンと乾いた心地よい音はお正月の空に似合うものでした。などと書いてますが、私もあんまり記憶にありません。
そのムクロジの実は、サポニン成分を含むので洗濯にも使われていたらしい。洗濯機にムクロジの実を一緒に入れてグルグル回せばよいのでしょう。
サポニン成分を含むものは、他にもいろいろあって、大豆もそうですね。でも大豆の煮汁を洗剤にするという話は聞いたことがありません。むしろこれから秋になればセイタカアワダチソウがシャンプーになります。黄色い花が咲く直前、束の間のライムグリーンがとてもきれいです。これをお湯に入れてシャンプーや洗剤に。

さて、9月に入って「さとやま農学校2023秋のショートコース」も開講間近です。
日曜コースは9月17日から、そして平日コースは同じく19日(火)からです。
車で来られる方には、まだ若干名様の空きがあります。このところの涼しさでだんだん土が恋しくなってきた方、どうぞお申し込みください。

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